鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学

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Department of Cardiovascular Medicine and Hypertension, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Kagoshima University

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留学生便り

バックナンバー(2016年)

国外

1. Mayo Clinic, Cardiorenal Research Laboratory
市来 智子

皆様, いかがお過ごしでしょうか?ミネソタよりご報告いたします。

アメリカ生活も長くなり, オバマ大統領の最初の就任演説を聴いてから早や8年, トランプ大統領の就任演説までアメリカで聞けることになりました。オバマ大統領のときにはちんぷんかんぷんの演説も, 今回は聞き取れることを考えると, 長いアメリカ生活も無駄ではないのかなと思います。

アメリカでは最近NIHグラントもますます取りにくくなり, 縮小しているラボも多いと聞きます。幸いAHAのグラントを取ることができましたので細々と研究は続けられますが, NIHからのいい知らせを得ることはなかなか難しいです。現在は基礎研究よりも臨床研究にシフトしつつあり, 4年前に始めた臨床治験の第一相試験をようやく終えることができ, AHAにて発表できました 。コホート研究も始め, まだまだ学べることがたくさんあると日々再確認しております。

ニューオーリンズでのAHAでは, 大石教授と参加された諸先生方と楽しいひと時を過ごさせて頂きました。ざっくばらんで自由な会話の中に懐かしい鹿児島を感じることができましたこと, 本当に感謝しております。食事会の後には, 高校時代からの友人である窪田先生の意外なハプニングもあり, 数年ぶりにお腹が捩れるほど大笑いしました。和気藹々と自由に交流し, 明るく大笑いしながら, 前向きに仕事も語れるような仲間が鹿児島にいらっしゃることを再確認し, 鹿児島の未来は明るいと感じた次第です。

日本の猫ブームに乗ったわけではないのですが, 今年1月からアメリカ猫ちゃん2匹を保護シェルターから迎え, 毎日楽しく生活しています。自分のことよりも動物病院やERでのやりとりで, 更に英語が鍛えられている気がします。ロチェスターは長い冬のある田舎町ですが, 美味しいレストランもいくつかあり, ここ数年で近くにワイナリーもできました。ワイナリーツアーではフルコースのそれぞれのお皿に合うワインを頂くことができます。中西部に来られる予定がありましたら, ぜひお立ち寄りください。

最後になりますが, 大石教授並びに医局のますますのご発展と, 皆様の御健康を心より祈念いたします。

国内

1. 琉球大学大学院医学研究科 臨床薬理学
徳重 明央

はいさい。皆様, ご無沙汰しております。

なぜ沖縄, なぜ臨床薬理という疑問をお持ちの方も多いと思いますので, まずはここからご説明いたします。

こちらの教授である植田真一郎先生は, 元々循環器内科で高血圧専門ですが, DIME study, CHDなどをはじめ, 多数の大規模な臨床研究をPIでされている方であり, 臨床薬理学講座, 臨床研究管理学講座, 臨床研究教育管理センター, 臨床研究支援センターと4つの組織のボスをされております。臨床研究のノウハウの勉強のため, 留学させていただくことになりました。

仕事としましては, 臨床研究教育管理センターが主催している2年間かけて臨床研究を行える人材を育成する文科省の事業である臨床研究インテンシブフェローシップや春季, 夏季の臨床研究フェローシップ, 統計フェローシップのチューターを行い, 臨床研究の企画・立案から実行までのグループワークを一緒に勉強しております。そこでは, 講師として臨床疫学や生物統計, 倫理の先生方がこられ, アドバイスしてくださいます。また, プロトコール作成や結果の解析, 論文作成, データ収集, EDCの作成など様々なことをさせていただいております。

沖縄は医局に属さない県や市立, 私立病院の医師が多数いらっしゃるのですが, 臨床研究管理学講座は, そういった先生方が学位を取得するための窓口になっており, 様々な診療科の医師やコメディカルスタッフが所属しております。最近は, そういった方への基礎的な生物統計のlectureも行っております。来年1月には臨床研究進捗のために泊まりがけの合宿も開催予定です。

私生活では, 沖縄のきれいな海と自然を満喫しておりますが, 今年は特に暑かったようで10月末までずっと30度をこえる日が続いておりました。子供達も空手で4500人同時に同じ型を行うというギネス記録に参加させていただき貴重な体験をすることができました。

もうすぐ臨床研究法案が可決されるようでモニタリングや監査が義務化され, 実施しにくい状況にはなってきますが, きちんとした手順, 手法を踏んで結果が出せる研究を学んで, 鹿児島でも臨床研究が盛り上がっていくよう頑張って行く予定です。

沖縄にお越しの際はぜひお立ち寄りください。

最後に大石教授はじめ, 様々な先生方にご協力いただき, 大変感謝しております。今後ともご迷惑をお掛けいたしますが, 引き続き御指導よろしくお願いいたします。