研修医の方へ
入局をご検討の先生方へ
研修は大学病院が望ましい!
研修医の皆さん、学生の皆さん、研修の義務化に伴い、卒業後の研修を含めた臨床訓練のありかたが大きく変わっています。従来は殆ど大学病院で研修を行ってきましたが、今では大学病院以外で研修を受ける人も多くなっています。研修の場を多くの選択肢の中から選べることは良いことです。多くの選択肢があるということは、それだけ迷いも多くなるということであり、ここに私のsuggestionを書きます。参考にして自分の進路を決めてもらえるとありがたいです。
医師として最も大事なことは、
- 患者様の立場になって物事を考えること、
- 病気や病態を理解し次のステップへ自己判断を行えるようになること、
- 病気・病態の知識および検査や治療技術取得、
の3点だと思います。これらは、自分一人で勉強できることもありますが、多くの場合はより経験した医師に指導してもらい初めて身につくことが多いのです。そのために、教育スタッフの人数は研修の質を高める最も重要なポイントです。大学病院はもともと臨床・教育・研究の全てを行うように施設や組織が設計されています。教育スタッフの人数が大学病院以外の研修病院と比べて圧倒的に多い(当科では25床(実動30床程)の病棟に総勢35名の医師がおり、マンツーマン教育環境が整っています)ことは、教育の質が大学病院でより高いことを物語っています。また、豊富なスタッフがいることにより、大学病院では高度臨床から基礎研究にわたる幅広い医学活動を行っています。いわば、医学の全てがあります。このように医学全般を目の当たりにして勉強することは視野の広い医師に成長するために不可欠です。資格も重要です。大学病院以外の研修病院でも専門医を取得することは可能です。しかし、大学病院中心の活動で専門医取得(認定内科医・総合内科専門医・循環器専門医・不整脈専門医・超音波専門医など)はもちろん可能ですし、さらに学位(博士号)取得も可能です。明治以来の歴史を持つ学位(博士号)は深く社会に根ざしていて、重要なポジションにつく時等に必要とされることが多いです。さらに、研修終了後の進路についても大学院・一般臨床病院・専門臨床病院・国内留学・国外留学と様々な機会を作るお手伝いができるのも大学病院の強みです。
当科では、研修終了後の様々なコースを用意しています。大学院に進み研究者を目指すことも可能ですし、一般臨床病院・専門臨床病院へ進むことも可能です。様々な関連病院を有していますので、循環器・消化器・呼吸器・内分泌代謝等を広く学べるGeneral Physicianになれます。その上で、それぞれの専門医を目指すことももちろん可能です。病院の中のある特定科の医師の占める割合は、その科に対する社会的需要を意味しますが、圧倒的に内科が多い状況です。社会は内科医を必要としています。私達といっしょに勉強して社会に貢献できる医師を目指す人を大歓迎します。