研修医の方へ:心臓血管・高血圧内科学の多彩な研修イメージ
不整脈(デバイス)
不整脈グループが担当している治療
恒久的ペースメーカー植え込み術
意識消失を伴う洞不全症候群、完全房室ブロックや徐脈性心房細動に対するペースメーカー植え込みは、11日間の入院で対応しております。
また、VVIペーシング症例に限定されますが、経カテーテル的に植え込み可能なリードレスペースメーカーも2017年12月以降は当院で植え込み可能となっております。超高齢者や徐脈性心房細動症例に対して良い適応となる治療です。
植え込み型除細動器(ICD)/皮下植え込み型除細動器(S-ICD)植え込み術
ブルガダ症候群やJ波症候群などの特発性心室細動、拡張型心筋症・肥大型心筋症・陳旧性心筋梗塞などの器質的心疾患に合併した心室頻拍/心室細動などが適応となり、13日間の入院治療となります。
ペーシングが必要でなく心室頻拍もない心室細動のみの症例(特に特発性心室細動)では、皮下植え込み型除細動器(S-ICD)の良い適応となります。S-ICDは、血管内にリードを入れる必要がなく、リードもジェネレーターも完全皮下植え込みとなりますので、デバイス感染が致命的になることがありません。
両室ペーシング機能付き除細動器(CRT-D)
器質的心疾患があり、低左心機能の症例に合併した非持続性心室頻拍/持続性心室頻拍/心室細動が適応となり、13日間の入院となります。入院中に心不全に対する内服調整も併せて行います。
上記以外にも、不整脈に対する内服調整や治療方針に迷われる症例がおられましたら、外来に御紹介頂いても、電話で御相談頂いても構いませんので、お気軽に御紹介頂けますと幸いです。
2018年 デバイス植え込み術施行実績
デバイス植え込み件数は56件で、そのうち恒久的ペースメーカー植え込みは23件(リードレスペースメーカー植え込み:3件)、植え込み型除細動器(ICD)植え込みが27件、両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器(CRT-D)植え込みが3件でした。