研修医の方へ:心臓血管・高血圧内科学の多彩な研修イメージ
総合内科専門医
総合内科専門医とは?
内科全領域をさらに深く広く診療できる知識を持つ医師の育成を目指して、内科専門医の上に「2階建て」すなわちサブスペシャリティとして日本内科学会が整備している資格です。
総合内科専門医と総合診療医との違いは?
総合内科専門医 | : | 内科のスペシャリスト。全内科疾患の確定診断から治療まで。 他の内科系サブスぺシャリティとの共有可 総合診療との違い:小児と小手術 |
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総合診療医 | : | かかりつけ医を担保する資格。 サブスペシャリティは家庭専門医のみ。 総合内科との違い:鑑別診断が主体で確定診断・治療は専門医へ |
どうやって総合内科専門医になるのか?
専門医機構の決定が先延ばしになっていて正式決定はしていませんが、日本内科学会としては内科専門医取得後にさらに研修および専門医試験を受験して資格を得るカリキュラム制での導入を考えています。
心臓血管・高血圧内科学では大きく分けて3パターンの人材育成を考えています。
循環器内科医として特徴的な分野に長けた指導的人材育成
資格例 | : | 内科専門医+循環器専門医+CVIT専門医など |
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勤務例 | : | 大学病院、医療センター、鹿児島市立病院、天陽会中央など |
循環器全般を正確に診療ができる循環器内科医師の育成
資格例 | : | 内科専門医+循環器専門医+総合内科専門医+(超音波専門医など) (+心リハ指導士) |
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勤務例 | : | 県内の多くの循環器科を有する病院 ex.県立病院群、今村総合病院、厚生連病院、地方公的病院など |
内科全般を的確に診療でき、高齢社会に対応できる人材育成
資格例 | : | 内科専門医+総合内科専門医+老年専門医+(循環器専門医) (+心リハ指導士)(+高血圧専門医)(+動脈硬化専門医) |
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勤務例 | : | 県内の多くの内科・循環器科および総合診療のニーズにこたえる病院 ex.垂水中央病院、都城医療センター、地方公的病院、療養型病床群など |
この3パターンを重複することも可能です。自分のライフスタイル・理想の医師像にあったコースを自ら選んでください。
総合診療的総合内科専門医
内科全般を的確に診療でき、高齢社会に対応できる医師になるためには多くの経験が必要です。特に、
- 幅広い知識を有している。
- 多くの問題を自分で解決できる。
- ERと生活習慣病コントロールができる。
- 高齢者医療の仕組みや特殊性を理解できる。
の4点は必須であると思っています。大学病院での基礎研修で幅広い知識を体得した後に、
- 自己解決型病院:
- 地方で病院長自らが指導医となり、研修医はすべての事例に対応し、多くの問題を自分で解決する実力を養成する。
- ER+生活習慣・慢性期型病院:
- ER(特に心不全)および生活習慣病コントロールに対応できる能力を身に着ける。
- 高齢者総合医療型病院:
- ACPや認知症といった問題や在宅・老人ホーム・特養・老健・サ高住・療養型・地域包括ケアといった高齢者医療を体験する。
- 総合診療研修病院:
- 上記の技量を実践で生かすことができるのかを体験する。
これらの4つをローテーションすることにより内科全般を的確に診察でき、高齢社会に対応できる人材を育成します。