研修医の方へ
鹿児島循環器教育協議会
バックナンバー(2022年)
鹿児島で多くの循環器医を育てたいという思いから, 大石教授が2014年に鹿児島循環器教育協議会を立ち上げました。本会の活動の一環として本年も第9回鹿児島循環器カンファレンスが開催されました。
本年も昨年同様, ハイブリッド開催となりましたが, オンサイトとWebあわせて113名の先生にご参加いただきました。お忙しい中, 多くの先生にご参加いただきましたことに, この場をお借りして感謝申し上げます。
12施設より演題発表いただき, 活発な議論が行われました。最優秀賞は鹿児島大学病院 榎田唯人先生, 優秀賞は垂水中央病院 窪田唯伊先生, 鹿児島市立病院 桑水流康太先生が受賞されました。また, 指導者賞は鹿児島大学病院 小島聡子先生が受賞されました。すべての発表のレベルが非常に高く, 質疑応答も大変素晴らしかったため, 得点差は非常に僅差で, 審査員の先生も採点に非常に苦労されたことと思います。
特別講演には宮崎大学循環器・腎臓内科学分野 教授の海北幸一先生に「冠動脈疾患の包括的薬物治療戦略」というタイトルでご講演賜りました。AFIRE研究とそのサブ解析について, DOACの抗血栓作用を超えた新たな可能性や残余リスクとしての中性脂肪について, 丁寧にわかりやすくご講演いただき大変勉強になりました。
今後も本会を通じて鹿児島循環器診療全体のレベルアップが図られ, また循環器医が親睦を深める場として発展していくことを祈念いたします。
~プログラム~
【演題発表】
第1部
座長国立病院機構 鹿児島医療センター 循環器内科 部長片岡哲郎 先生
① 『当院におけるOptiVol®による遠隔モニタリング症例の検討』
今村総合病院 循環器内科伊比隆輔 先生
② 『たこつぼ型心筋障害を合併し早期診断・治療にて救命し得た急性腎梗塞の一例』
鹿児島県立薩南病院 循環器内科野﨑圭吾 先生
③ 『若年発症の急性心筋梗塞に対して薬剤コーティングバルーンによるステントレス治療を施行した一例』
県民健康プラザ鹿屋医療センター 内科・循環器内科大坪稔拓 先生
④ 『急性下壁心筋梗塞発症を契機に診断された多発性骨髄腫の1例』
天陽会中央病院 循環器内科隈元健吾 先生
⑤ 『STEMI criteriaの限界とそれを補う可能性のあるAslanger patternの臨床的特徴』
鹿児島市立病院 循環器内科桑水流康太 先生
⑥ 『COVID-19による遅発性劇症型心筋炎にて5日間持続した心室細動に対しPCPSとIMPELLAで救命し得た1例』
鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学榎田唯人 先生
第2部
座長鹿児島市立病院 循環器内科 部長桶谷直也 先生
⑦ 『冠動脈・体幹部CTが診断の一助となったIgG4関連疾患 (大動脈周囲炎+ミクリッツ病) の一例』
垂水市立医療センター垂水中央病院 内科・循環器内科窪田唯伊 先生
⑧ 『急性Stanford B型乖離のハイブリッド手術後にステントグラフト感染が疑われ, 大動脈食道瘻を形成した1剖検例』
鹿児島生協病院川口大輔 先生
⑨ 『拡大する冠動脈瘤に対してステントグラフトで治療を行った一例』
川内市医師会立市民病院 循環器内科寒川寛哉 先生
⑩ 『卵円孔にソーセージ状静脈血栓が嵌頓した交通外傷後の1例』
国立病院機構 鹿児島医療センター 循環器内科稲津真穂人 先生
⑪ 『SGLT2阻害薬が再入院抑制に有用であった超高齢HFpEFの1例』
鹿児島共済会 南風病院毛利翔悟 先生
【特別講演】
座長鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学 教授大石 充 先生
『冠動脈疾患の包括的薬物治療戦略』
宮崎大学医学部内科学講座 循環器・腎臓内科学分野 教授海北幸一 先生
第9回鹿児島循環器カンファレンス