医療関係者様へ
病棟医長より
バックナンバー(2018年)
心臓血管内科病棟のこの一年(2018年)
市來 仁志
平成30年4月より, 病棟医長を務めさせて頂いております市來です。
前任の樋口公嗣先生より引き継ぎましたが, 平成30年2月に新病棟へ移転して心臓血管内科の病床数が21床に減少した状態でした。これまで経営のことなど考えたことはあまりありませんでしたので, 病棟医長会議や病棟での退院カンファレンスなどで頭をかかえながら病棟の運営がうまくいくように相談しながら(指導されながら), 困った時には副病棟医長の樋口先生・神田先生にサポートして頂きながら, 病棟医の先生方に無理をして頂いている状況が続いております。
病棟の今年を振り返ると, 1月から吉野先生が救急部へ異動となりましたので人員的にマイナスの状態でのスタートとなりました。2月からエコー業務と病棟業務で大忙しであった茶圓先生が鹿児島市立病院へ異動となり, 今村総合病院より戻って来られた濱元先生がその後をしっかりと引き継いで下さっております。4月からは, 淡々としっかりと業務をこなして下さる肥後先生が鹿児島赤十字病院から病棟へ戻ってきて下さるとともに, 新入局員である稲津先生・牛飼先生・柿原先生・田方先生・東先生・福﨑先生・松本先生・馬渡先生・向井先生・横峯先生の10名の先生方が病棟に加わって下さいました。
ただ, 今年から新内科専門医制度の関係にて新入局の先生方は数ヵ月の他科のローテーションが必須となっており, 毎月数名の先生方が他科をローテートしておられます。また, 6月からは肥後先生が今村総合病院へ異動となり, 毛利先生が大学病院へ戻って来られ, 外来で頑張っておられます。
病棟での診療体制は, これまでと変わらず「虚血性心疾患」・「心不全」・「高血圧」・「弁膜症/先天性心疾患」・「心筋症」・「不整脈」・「肺循環」のグループに分かれております。
新しい診療技術の導入に関しましては, 薗田先生・内匠先生が中心となり5月からTAVI が当院でも施行開始となり, 症例数が着実に増加してきております。
不整脈グループでも発作性心房細動に対するクライオアブレーションの施行症例数も着実に増加しており, 1月からリードレスペースメーカ植え込みも開始となっております。
また, 教育関連では, 医学科5年生のポリクリ実習(2週間), 医学科6年生のクリニカルクラークシップ(4週間)などを通して循環器診療に興味をもって頂けるよう実習・講義を行なっております。また, 1~2ヵ月間の研修期間で毎月1~4名の研修医の先生方に循環器疾患について学んでもらいました。
ここ数年は大学病院でも入院期間の短縮や病床稼働率の増加等を厳しく指導されており, 今年の病床数減少と合わせ, 病棟運営が非常に難しい状況となってきておりますが, 地域の先生方からの紹介患者様を滞りなくお受けできますよう,医療の質を落とすことがありませんように対応して参りたいと考えております。
関連病院やOB の先生方・地域の先生方に信頼され, 安心して御紹介頂けますよう病棟医とともに精一杯頑張ってまいりますので, 今後とも御指導・御鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
入院患者様疾患内訳(2017年11月~2018年10月)
心臓血管内科入院患者数 966例
虚血 353例
不整脈 181例
上室性不整脈 | 127例 |
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心室性不整脈 | 32例 |
徐脈性不整脈 | 22例 |
心不全/心筋症/心筋炎 88例
弁膜症 62例
大動脈疾患 14例
末梢動脈疾患 92例
肺動脈性肺高血圧症/肺塞栓症 107例
感染性心内膜炎 6例
先天性心疾患 7例
高血圧症 20例
その他 36例