医療関係者様へ
病棟医長より
バックナンバー(2017年)
心臓血管内科病棟のこの一年(2017年)
樋口 公嗣
平成29年4月より病棟医長をしております樋口です。前任の湯淺敏典先生より引き継ぎ, どうにか半年がたちました。これまで経営のことなどは考えたことがありませんでしたが, 病棟医長会議でDPCⅡ期間での退院や病床稼働率のことを指摘されるため, 病棟医に無理をしてもらっています。困ったときには副病棟医長である湯淺先生・窪田先生・市來先生にサポートしていただきながら病棟運営を行っております。
病棟の今年を振り返ると, 4月に新入医局員である赤尾先生・内山先生・榎園先生・沖野先生・斎藤先生・町頭先生・山口先生の7名が病棟に加わってくれました。多くの先生方が加わってくれ病棟の雰囲気も明るくなりました。4-6月まではランダムで患者さんを受け持ってもらいましたが, 7-12月は虚血, 不整脈, 高血圧・肺高血圧, 心不全・弁膜症と4つのグループをローテーションして各専門領域を集中的に経験してもらいました。4月からは川添先生が国内留学, 桶谷先生と吉元先生が異動になり大変さみしくなりましたが, 4月に市來先生・入來先生・吉野先生が病棟に戻られ活躍していただいております。新しい診療技術の導入も行っており, 薗田先生が病棟を1か月離れるのは厳しかったのですが, 大阪大学でTAVIの勉強をしてきて頂き, 今後大学でもTAVIができるよう現在進めているところであり, 不整脈グループでは, 今年より心房細動に対するクライオアブレーションを開始しております。
教育関連では, 5年生の学生は2週間ごとに5-6名の学生が病棟実習を行い, 6年生は4月から7月の間に8名がクリクラで病棟実習を行いました。研修医も4月-11月までに27名の研修医が当科で研修を行い, 循環器疾患について学んでもらいました。このような診療・教育の合間に今年は特定共同指導が9月に入ったためその準備にもかなりの時間を費やし、小瀬戸先生の頑張りもありどうにか終えることができました。
今後のことですが2月には現在のC棟から新しくできるB棟に病棟が移転し, 心外科と同一病棟となる予定です。救急患者も常に受け入れられるよう病院全体で頑張っており, 救急患者も増えてきております。病院側からは病床稼働率や入院期間などの要求もありますが, 診療の質は落とさぬよう皆で頑張っておりますので, 今後も関連病院やOBの先生方からのご指導とご協力を何卒よろしくお願いいたします。
入院患者様疾患内訳(2016年11月~2017年10月)
心臓血管内科入院患者数 868例
虚血 305例
不整脈 142例
上室性不整脈 | 94例 |
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心室性不整脈 | 30例 |
徐脈性不整脈 | 18例 |
心不全/心筋症/心筋炎 93例
弁膜症 49例
大動脈疾患 11例
末梢動脈疾患 95例
肺動脈性肺高血圧症/肺塞栓症 101例
感染性心内膜炎 4例
先天性心疾患 4例
高血圧症 22例
その他 42例