研究:研究グループ
腫瘍循環器グループ
2024年 腫瘍循環器グループのあゆみ
柴田啓佑
腫瘍循環器グループでは,2019年4月より腫瘍循環器外来を開設し診療しています. 具体的には心毒性をきたす可能性のある化学療法の投与前・投与中・終了後の心機能評価や,血栓症の評価や治療の提案などを行っています。循環器疾患の内容によっては当科の各専門グループの先生方に相談させていただきながら診療しており,この場を借りて御礼申し上げます。
研究面ではレンバチニブというチロシンキナーゼ阻害薬投与後の血圧上昇が予後良好と関連するのではという検討を行い,学会発表,論文作成を頑張っています。また,引き続き相良病院にご協力いただき,乳がん患者さんのマンモグラフィを読影し乳腺動脈石灰化と冠危険因子や冠動脈石灰化との関連を検討しています。
冒頭「腫瘍循環器グループ」と書きましたが,大学で実動しているのは柴田一人という状況であり「グループ」という表現が適切かというご指摘をいただくことがあります。専門的にやってみたいという先生がいらっしゃれば大歓迎ですが,現実的には難しいと自分自身も考えていましたが,腫瘍循環器学会でキャリアに関するセッションがあり「2ndサブスペシャリティ」という概念が述べられていました。虚血,不整脈などのスペシャリティで診療しながら少し腫瘍循環器の診療も参加いただくという形もありかもしれません。「○○マブ」「△△ニブ」という薬品名に苦手意識のある先生も多いかと思いますが,徐々に慣れていきますので少しだけでも腫瘍循環器の世界を覗いてみませんか?
本来はここにメンバー写真を載せるところですが,前述のように一人なもので気恥ずかしく,8月3-4日に姫路で開催された第7回腫瘍循環器学会の合間に撮影した姫路城でご容赦ください。雄大で美しいお城でしたが,快晴で本当に暑く会場に戻ってポスター発表するまで汗がひかなくて大変でした。暑い中来ていただいた窪薗先生に改めて感謝申し上げます。
今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
文責:柴田啓佑